まっすぐじゃなくていい

曲がりながら自由に伸びるアビュータスの木

アビュータスの木の前で

まだ肌寒い風が吹く中で、一本の木の前で足が止まりました。
アビュータスの木です。

この木は、私のいつもの散歩道に立っています。
毎日のようにその横を通りながら、私はふと立ち止まることがよくあります。

アビュータスの木の個性的な姿に惹かれて

赤茶色の幹、剥けかけた薄い皮。毎年少しずつ古い表皮を手放しながら、つるりとした肌をさらしていきます。

剥けかけた赤い幹が特徴のアビュータスの木

剥けた表皮からのぞく赤くなめらかな幹。
アビュータス特有の美しさがここにあります。

アビュータス(Arbutus menziesii)は、太平洋沿岸の限られた土地にだけ自生する木です。常緑でありながら、樹皮は季節とともに変わり、その姿はどこか不思議な気配をまとっています。

なぜアビュータスの木はくねくね曲がるのか

他の木がまっすぐ、どこまでも高く空を目指して伸びていく中で、アビュータスは違います。

斜めに、横に、くねくねと、迷いながらも、自分の好きな道を選ぶように枝を伸ばしていきます。
ときには曲がりすぎて、倒れそうになっているものさえあります。

光を求めて、自由に枝を伸ばす

それは、アビュータスが日光を求める木だからです。

しかし、密集した森や大きな木の下では、光がまっすぐ届きません。
だから、少しでも光が差し込む方向を探して、枝や幹をぐにゃぐにゃと伸ばしていきます。

自分の進みたい方向へ、迷いながらも、どんどん勝手に枝を伸ばしていく。
曲がりながら育つことこそが、この木の自然な姿です。

まっすぐ伸びているほかの木なんて、関係ありません。
ただ、自分のいきたい方向へ、好きなように伸びていきます。

実は、アビュータスの木の魅力は、それだけではありません。

厳しい環境にも適応する強さ

アビュータスの木は、岩場や急な斜面、風が強い海沿いなど、厳しい環境にも平然と生きています。
まっすぐ伸びるより、柔軟に曲がることで、折れずに生き延びていく。

サバイバル精神にあふれ、環境に合わせてしなやかに適応する。
そんな姿勢にも、私は強く惹かれます。

木材になっても自由きまま

木材としても、アビュータスの木は一筋縄ではいきません。
乾くのに長い時間がかかり、完全に乾いたと思っても、あとでねじれたり割れたりすることがあります。

ウッドアーティスト泣かせの木だと言われています。

アビュータスの木の主張

まがりながら、ひねくれながら、どこであろうと自分の好きな場所で、好きなように育つ。
その自分の道を貫くアビュータスの木が本当に大好きです。

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