
庭を歩いていたら、見慣れない植物に気づきました。
その葉は大きくしっかりしていて、茎はまっすぐ伸び、どこかナス科の植物のような雰囲気。
でも、私は植えた覚えがありません。おそらく鳥が運んだこぼれ種でしょうか。
気づけばその植物は1メートル近くに育ち、立派な姿に。
調べてみると、花が咲くまで確定は難しいとのこと。
すでに可愛らしいつぼみがあちこちに付き始めていたので、まずは花が咲くのを待つことにしました。
そして、やがて紫がかった釣鐘型の花が咲き始めました。
なんとこの植物は、毒草ベラドンナ(Atropa belladonna)でした。



毒草ベラドンナ?それってあの…
名前を見たとき、ふと昔の記憶がよみがえりました。以前、ホメオパシーを試していたことがあります。
興味があってコースを取り、基本を学びました。
その中で「Belladonna(ベラドンナ)」というレメディを何度か使ったことがあります。
子どもが急に高熱を出したときなどに使えると言われ、実際に試してみたことも。
まさか、そのレメディの原料となる植物が、今まさに自分の庭に生えているとは。
当時は「自然の力を使ったやさしい療法」という感覚で使っていましたが、改めて調べてみると、この植物は想像以上に“強い存在”でした。
美しさの裏にある毒草ベラドンナ
ベラドンナ(Atropa belladonna)はナス科の多年草で、全草に強い毒を含む植物です。
特に葉や実には、アトロピンやスコポラミンといった神経毒が含まれており、少量でも誤って口にすれば、人や動物に深刻な影響を与えることがあります。
詳しくは Wikipedia にまとめられています。
▶︎【詳しく見る】
医学的な用途がある成分ではありますが、自然のままのベラドンナはまさに「美しい毒」。
熟すと黒紫色のツヤのある実がなり、子どもが誤って食べてしまう事故も各地で報告されているそうです。
鶏の通り道のすぐ横に…
この植物が生えていたのは、鶏たちがよく通る小道のすぐそば。
彼らはとても好奇心旺盛で、草でも虫でもなんでも突いて確かめます。
「鶏は本能で危険なものは避ける」とも言われますが、実際は彼らに良くない雑草でもつついているのを見かけます。
事故が起きる前に、すぐ対処することにしました。
切り口や樹液にも毒があるとのことだったので、手袋をして根ごと慎重に抜き取り、袋に密閉して処分しました。
思ったより根は深く、掘ったあとの穴を鶏たちがまた掘り返すこともあるので、そこも注意してすべてを取り除きました。
コンポストには入れず、完全に別処理です。
「自然」と付き合うということ
島での暮らしでは、日々の中で自然の恵みや美しさにふれることが増えます。
でも、どんなにきれいな植物でも、それがこの土地に合っているか、他の植物を脅かさないか、毒性があるかどうか、ただ美しいでは済まないこともあります。
今回のように、見慣れない植物が猛毒を持っている場合もあるのです。
すべての自然が優しいとは限りません。
だからこそ、「これは何だろう?」と感じたら、一度立ち止まって調べてみる。
そんな慎重さは、自然と共に暮らす中でとても大切な姿勢だと、改めて感じました。



